2022.11.04
日本を代表する建築家【隈研吾】
日本人で影響力のある建築家、隈研吾氏。
2019年につくられた「国立競技場」の設計を手掛け話題になりました。
今回は隈研吾氏をご紹介します。
□隈研吾とは?
隈研吾(くま けんご)
1954年 生誕
1979年 東京大学学習院 修了
1979年 日本設計 就職
1990年 隈研吾建築年設計事務所 設立
2009年 東京大学教授 就任
隈研吾氏が建築に興味を持ったのは、1964年の東京オリンピック(当時10歳)。丹下健三氏が建築した代々木体育館の建築に心奪われ、建築の道を歩き出した。
□隈研吾の建築の特徴
土地の環境や文化に溶け込むことを目指した「負ける建築」「自然な建築」
木材など日本古来の素材を活かした「和」のデザインが特徴です。
□国内にある代用的な建築作品をご紹介します。
国立競技場 2019年 東京都新宿区
2021年に開催された東京オリンピックのメインスタジアムです。
周辺の自然(明治神宮外苑)と調和を目指した「杜のスタジアム」をコンセプトに設計しました。
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隈研吾建築都市設計事務所 – 東京、パリ、上海 & 北京 (kkaa.co.jp)より引用
建物外周の軒庇や室内にも木材利用を図り、アスリートや観客席から良く見える大屋根裏の構造部材にも木材を利用しました。日本らしさと木の温もりが感じられるスタジアムです。
根津美術館 2009年、東京都港区
和風家屋のような大きな屋根が特徴。
根津美術館の敷地内には庭園があり、周囲の日本庭園に溶け込むようなデザインです。
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隈研吾建築都市設計事務所 – 東京、パリ、上海 & 北京 (kkaa.co.jp)より引用
正門からのアプローチ「竹の回廊」
軒下の空間を使った竹に囲まれた空間は和の雰囲気を感じます。
サニーヒルズ 2013年 東京都港区
台湾の代表的なパイナップルケーキ専門店です。3階建ての店舗。
目をひくデザインで、ヒノキの角材に覆われています。地獄組といわれる伝統的な組木格子を熟練の職人の手で一本ずつ立体的に組み上げられています。
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隈研吾建築都市設計事務所 – 東京、パリ、上海 & 北京 (kkaa.co.jp)より引用
内観は細かく交差する木組みの隙間から木漏れ日やヒノキの香りを感じることができ、森の中に迷い込んだかのような空間になっています。
浅草文化観光センター 2012年 東京都台東区
切妻屋根の木造住宅を7つ積み重ねたようなデザインで各階に機能性と独立性を持たせた、複合的な観光センターです。
各階の屋根の庇と、外観の木製ルーバーは日射を防ぐ役割を果たします。
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隈研吾建築都市設計事務所 – 東京、パリ、上海 & 北京 (kkaa.co.jp)より引用
天井と外観の木製ルーバーによって、鉄骨構造でありながら木質な空間を作りだしています。
石の美術館 2000年 栃木県那須町
米を貯蔵していた80年前の古い石蔵を再利用し、石を素材とするアートやクラフトの展示空間に再生させました。
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隈研吾建築都市設計事務所 – 東京、パリ、上海 & 北京 (kkaa.co.jp)より引用
石・水・光を使い表現されている世界。
栃木県那須町は有数の石の産地。現地でとれた石を使い、薄くスライスして積み上げたり、石壁にいくつもブロックを空け、外部と内部を光でつなぐデザインを作ったりという手法を用いました。
□まとめ
1964年の東京オリンピックの代々木体育館に魅了され、建築に興味をもった隈研吾氏。
そして2020年の東京オリンピックのメインスタジアムの設計を担当。めぐりあわせに驚きました。
どの作品も素敵で、素材を活かす「和」空間でした。
東京以外にも各地に隈研吾氏の設計した建造物があります。隈研吾の世界観を感じたいものです。