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2022.11.17

日本を代表する建築家【安藤忠雄】

日本人で影響力のある建築家、安藤忠雄氏。

2012年国立競技場 審査委員長を務めました。

現在では当たり前になっているコンクリートの打ちっぱなしを世に広げました。

今回は安藤忠雄氏をご紹介します。


安藤忠雄とは?

安藤忠雄(あんどう ただお)

1941年 大阪生まれ

1969年 独学で建築を学び 安藤忠雄建築研究所 設立

1979年 「住吉の長屋」で日本建築学会賞 受賞

1995年 建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞 受賞

1997年 東京大学教授、現在 名誉教授 ※史上初めて

プロボクサーから独学で一級建築士の資格を取得し、建築家に転職した異色の経歴の持ち主です。



安藤忠雄建築の特徴

コンクリートは「打ちっぱなし」を利用し、

コンクリートの無機質さと自然光などの自然物を併用することで調和のとれたデザインが特徴です。


国内にある代表的な建築作品をご紹介します。

安藤忠雄が設計を手掛けた『教会三部作』光・水・風

光の教会(茨木春日丘協会) 1989年 大阪府茨木市

できるだけ無駄をなくし最低限の礼拝環境を作り出した、究極のローコスト建築。

=TOP= of The Ibaraki Kasugaoka Church (ibaraki-kasugaoka-church.jp)より引用

壁に浮き上がる光の十字架が魅力的です。

正面壁いっぱいに設置した十字型の開口部から朝日が差し込むように建物を設置、光を強調させるために十字型開口以外の開口部を減らし光を絞っているそうです。



水の教会 1988年 北海道勇払郡 

自然と建築が見事に調和した教会。

コンクリートとガラスのシンプルなたたずまいの中にそびえたつ鉄骨の十字架が自然と共に水面に反射し神聖な空間を作りだしています。

水の教会 CHAPEL ON THE WATER | TOMAMU the Wedding (tomamu-wedding.com)より引用

白樺の森とL字型のコンクリートにそって進むアプローチから非日常空間への演出が始まり、教会内部は自然に触れることができるようになっています。



風の教会 1986年 兵庫県神戸市

素材を活かした簡素な建物。

天井から差し込む木漏れ日がチャペル内を照らし、光がチャペル内を演出します。

神戸市 | 日本 | 【公式】風の教会ホームページ (kazenokyoukai.com)より引用。

すりガラスの半透明の空間が特徴的なコロネードの先にコンクリート打ちっぱなしで建設した礼拝堂につながっています。



表参道ヒルズ 2006年 東京渋谷区 

歴史ある表参道の景観と環境との調和を考え地上部分を3階と低く抑え、建物のボリュームの過半を地下に埋設、ケヤキの並木の高さと建物を同程度に低く抑える事によって、景観を崩さず、豊かな自然を取り入れています。

表参道ヒルズ – Omotesando Hillsより引用

商業施設の中心となる「スパイラルスロープ」は斜路によって回転しながら昇降、街の中の坂を通り歩くように、店舗を回遊的に見ながらショッピングを楽しむことができる空間構成です。



長良川国際会議場 1995年 岐阜県岐阜市

私たちに身近な長良川国際会議場も安藤氏が設計しました。

鉄筋コンクリート打ちっぱなしの外観と大きな卵のような球面が特徴の外観。

長良川や金華山といった自然景観に溶け込むように考え、設計されました。

市民ギャラリーは吹抜け空間で開放的な空間です。


□まとめ

異色の建築家。ボクサーから独学で建築を学び多くの功績を残しました。

打ちっぱなしコンクリートと言えば、安藤氏と言えるほど、打ちっぱなしコンクリートを建築に取り入れ、

現在に広めていきました。

全国各地に安藤氏の建築があるので訪れてみるのも良いですね。